こんにちは、とびすけです。
ここでは、個人的におすすめできるライトノベルを紹介していきます。
ラノベって堅苦しくなく、説教臭くなく、いい意味で文学とは異なるので、肩の力を抜いて読めるのが魅力ですよね(^^)/
ただ、読みやすくて中毒性もあるため、睡眠時間が削られることも多々ありますが・・・
とにかく、タイトルを見ていただいたらわかるようにシリーズ化して紹介していきますので、皆さんのご参考にどうぞ!
ここではネタばらしせずに、あくまで取り上げたライトノベルについて、
- どんな方に読んでほしいか
- 基本情報
- あらすじ
- ポイント
という部分を紹介していきます。
☆の数での評価ではなく、「こんな方に合うよ」という勧め方をしています。
それでは、どうぞ!
こんな人に読んでほしい!
さっそく、この本にハマりそうな方の特徴を一通り挙げてみました!
荒廃した世界観が好きな方
まず、「86-エイティシックス」の時代背景についてですが、特に地球のいつの時代、というわけではなく空想上の世界を舞台にしています。その意味では”異世界系”にカウントしてもいいのかもしれませんね。
でも魔法とかレベルとかそーいったものはありませんよ。もちろん転生とかも。
あくまで人類が、人類らしく荒廃した世界とその理不尽さに向き合う世界を描いています。
文明の成熟度は現在の地球のレベルにちょっと毛の生えた程度はあったのでしょう。
無線技術やロボットを作る技術もあります。こうした技術をみるに今の地球の技術より発達しているようにも感じるので、”近未来”の荒廃した世界といってもいいと思います。
しかし、世界の大部分は正体不明の敵に支配されています。そして、この敵性軍隊は人類国家を少しづつ少しづつ追い詰めています。国家間の情報網はすでに敵軍により機能停止に追い込まれており、舞台となるサンマグノリア共和国も他の国との連絡が取れません。
敵は無人ロボットを大量生産し、その圧倒的な戦力を使ってサンマグノリア共和国を襲い続けます。一度の撃退は意味をなさず、無尽蔵に湧き出る敵に少しづつ戦力を削がれながらもなんとか首都陥落を防いでいます。
もはや戦力として10代の若者も軍部に籍を置かなかればならない程度には切迫している状況です。
そしてその10代の若者たちがその荒廃した世界に立ち向かい、その理不尽さに押しつぶされそうになりながらも、未来を夢見て生き抜いていく、そんなストーリーです。
追い詰められた人類に明日はあるのか。
生き抜いたその先に何が待ち受けているのか。
10代の若者たちが抱える葛藤や理不尽な世界への向き合い方を繊細に描写する著者の筆力は必見です。
というかライトノベルの領域を越えています。(内容的にもヘビーですしねw)
”戦争”×”ロボット”に惹かれる方
ロボットと表現してしまうと某モビルスーツ的なものを連想してしまう方もいるかもしれませんが、こちらのロボットはちょっと違います。
どちらかというと”虫”に近いのではないでしょうか?多脚型の機体の上に大砲が乗っているイメージです。
こればかりは文字で表すのは難しいのですが、単行本には具体的なイメージ図もありますのでそちらをご覧くださいなw(頑張ろうとしたのですが、僕の表現力ではダメでした)
先ほどこの小説の舞台には複数の人類国家およびその敵性軍隊がいるといいましたが、それぞれに数種類の機体を揃えています。
コクピットがあって人が操縦するものから、AIのように自ら考え行動するものまで多岐にわたります。
人類側は戦略や戦術で相手の裏をかこうと知恵を絞り、敵は人海戦術というか数の暴力をふるってきます。
戦況は人類が劣勢で基本的に正体不明の敵にじわじわと侵略されており、正直人類の未来も近い将来終わるといった状況ですね。
ただ、全体の戦況は劣勢でも、各分隊を見てみると人類側にもエースと呼べる戦果を挙げるような優秀なパイロットがいるんです。
登場人物の中にも単騎で敵に突っ込み、恐れ知らずの死にたがりな動きを見せる人間もいます。(え?主人公かって?ちょっと何言ってるかわかりません)
上述したように人類側の機体には大砲が載っているため、基本的な戦い方は中距離から遠距離戦になります。
スナイパーのように超遠距離から狙撃することに特化した機体や中距離で細かく動きながら敵を搔き乱しつつ銃撃戦を行う機体もあります。
もちろん、弾切れや主砲の故障等でやむを得ず近接戦になることもありますが、それはある意味最後の手段です。
近接用にブレードが取り付けられているため全く戦えないこともないんですが、それに頼るような状況を作らないことが人類側の戦略であり戦術です。
にもかかわらず、あえて近接戦を演じるものもいます。一応こうした機体にはワイヤーが備え付けられているため、進撃の巨人のようなワイヤーアクションもできます。
このワイヤーを巧みに操り近接戦を行うので、戦闘シーンはかなりスピード感があり、冷や冷やします。
基本情報
基本的な情報をサクッと紹介します!Wikiに詳しく記載されているので、ここでは僕なりにまとめました。
- 刊行:2017年2月(2021年1月現在:8巻)
- 著者:安里 アサト(あさと あさと)
- イラストレーター:しらび
- メカニックデザイン;I-IV
著者はこの作品で第23回電撃小説大賞を受賞している実力派です。要するに著者の筆力はお墨付きということですね。
「なろう系」ですと当たり外れが多いなという印象ありますが、こちらの作品は設定、時代背景、描写(特に戦闘シーン)、伏線の回収などがしっかりと考えられておりライトノベルと言っていいか疑問です。
そもそも2巻のあとがきで著者が触れているようにこの作品は1巻完結を想定して作られたものです。
おそらく著者が思っている以上に作品が評価されたため急遽続編を作ることになったのでしょう。
そのため”とりあえず1巻読んでみよう”という気持ちで読み始めてもいいと思います。作品としてしっかり完結しています。(まぁ次が気にならないかと言われるとそうでもない終わり方ですが・・・)
とにかく1巻からエンディングですw
すでに8巻まで刊行されており、2021年4月からはアニメが始まるとのことなので是非期待して待ちましょう!しかも制作会社はあのA-1 Picturesです。満を持した感じですね( *´艸`)
アニメ公式サイト
特に戦闘シーンは期待大です。やはり文章だけでは読者に伝わりづらい部分もあるかと思います。実際、僕の壊れた想像力では著者が意図した戦闘シーンを脳内で再現できているのかめちゃ疑問です。
こうした部分をアニメが補ってくれると、原作のファンも楽しめるのではないでしょうか?わくわくですね( *´艸`)
またイラストレーターはしらびさんです。僕は大好きです。しらびさんがイラストレーターを務める作品では「りゅうおうのおしごと」を拝読しております。
あらすじ
この作品は1巻を紹介しただけでも僕にとってはネタバレになります。
もともと1巻完結小説だったので、最初からしっかりと伏線が張られており、叙述トリックもあり読者をだまします。
そしてすべてではないですがその伏線も1巻のうちで回収されます。
つまりこの1巻にも読者を楽しませる仕掛けがたっぷりとあるので、なかなかあらすじを書くのが難しいです。
そもそもここまで主人公の名前に触れていない時点でお分かりいただけませんか?wそーいう作品なんですよね。
ここでネタバレすると僕自身が味わった感動を皆さんと共有できない不安があるのでそれにはあえて触れずに・・・
上記の「こんな人に読んでほしい」でも触れましたが、舞台は近未来の荒廃した世界が舞台となっています。
ライトノベルによくある異世界やゲーム世界ではありません。
現在よりも少し科学技術が発展した人類世界は、あるとき突然現れた敵性勢力により少しづつ侵略されていきます。もともと人類側にも複数の国が存在しましたが、それぞれの国境を敵に抑えられて以降互いに通信することもできなくなります。もしかしたら目の前にいる敵を倒して進んだ先に、それまであったはずの人類の国は滅びているかもしれないのです。今も戦っているのは自国だけなのかもしれないのです。
戦争は長期にわたり、通常戦場に赴くであろう成人男性の数は減少し、子供までも軍役につかなければならなくなるほどの劣勢のなか、それでも運命に抗うように主人公は戦い続けます。
人類は戦争のためのロボット(機体)を作り敵と戦うものの、敵も独自の機体を大量生産し数で攻めてきます。
- そもそもこの敵は一体どこからやってきたのか?
- 主人公の属している国以外はすでに滅びたのか?
- 敵は人類を圧倒するほどの機体をどうやって大量生産しているのか?
などの謎が読み進めるに伴い少しづつ少しづつ明らかになってきます。
戦闘シーンは他に類を見ないほど緊張感があり、切迫したパイロットの気持ちが憑依するほどです。スピード感のある描写は息をするのも忘れます。
アニメを楽しむのもありですが、活字が苦手でない方はぜひ読んでいただきたいと思います。
まとめ
とにかく、この作品はいい意味でライトノベルの枠を超えたSFアクション作品になっていると思います。
All You Need Is Killのようにハリウッドで映画化されないかなーと個人的に思いますね。
ネタばれや具体的なストーリー内容にはできるだけ触れずに紹介させていただきました。
上記で触れた内容以外で言えば、例えば少年少女の友情や恋愛模様も魅力の一つです。荒廃した世界という設定上、こうした魅力が盛りだくさんに描かれているわけではないですが、それでも切なくなったり、悲しくなったり、ほっこりしたりしますよ。特に切羽詰まった設定のなかでいい箸休めというか、ゆっくりと読めるパートですね。いつもあれだけ頑張って死と向き合っているのでこれくらいはあっていいでしょうw
まとめると、
- 荒廃した舞台設定が好きな方
- メカ好きな方
- 戦闘シーンに圧倒的な描写力を求める方
に読んでいただきたい作品です。
最後になりましたが、いい点だけ言っても説得力に欠けてしまうと思うので、読む人によってはマイナス評価になりうるポイントにも触れようかと思います。
マイナス要素・・・?
- 戦闘シーンの描写
- そもそもこの世に存在しない機体を操った機体による戦闘シーンなので文章の一つひとつがどのような動きを描写しているのかたまに想像力が追い付かなくなります。なんかすっごい動きしているんだろうけど、これどんな動きしてるんだろう、と置いてけぼりにされてしまうときもちらほらとあります。
- でも、どうなんですかね。別に正しいイメージができていなくても主人公の気持ちと同期してハラハラドキドキを感じることができれば、それでいい気もします。
- 設定の重さ
- 戦争がある意味キーワードなので、読後に澄み切った、晴れ晴れとした感情になることは基本ないです。
- ブラックホークダウンやプライベートライアンなどの戦争映画を見た後のような感じですね。でも、ここまで読んだ方でこの作品に胸キュンや俺TUEEE系の清々しさを求める方はいないと思うのであまりマイナス要因ではないかも。
- 要するに読後、”よっしゃ今日も一日頑張るぞ!”とか”これで明日も頑張れる!”とかではないのかなーと思います。
こんなところでしょうか?
活字は苦手だな、という方はアニメから見始めてはいかがでしょうか?
とびすけ